はじめに

手のこわばりや関節の痛み、もしかしたらリウマチかもしれません

朝起きた時の手のこわばり(関節の動かしにくさ)や節々が痛いなどの症状があって「もしかしてリウマチ?」と心配になったことはありませんか?起床時の手のこわばりや痛みは関節リウマチの典型的な症状で倦怠感などともに多く見られる症状です(詳細は関節リウマチ・膠原病の主な症状例をご参照下さい)

関節リウマチは自己免疫性疾患のひとつです。普段は外から体の中に入ってきた異物を排除する免疫系のシステムが誤って自分自身の正常な細胞や組織を攻撃してしまう病気を自己免疫性疾患と呼びます。関節リウマチは免疫の異常により関節の腫れや痛みを起こし、放っておくとそのうち関節の変形をきたす病気です。主に手足の関節で起こりますが内臓を侵すこともあるので注意が必要です。関節リウマチは合併症として関節だけでなく心臓・皮膚・眼(シェーグレン症候群)・甲状腺(慢性甲状腺炎)・肺(間質性肺疾患)・腎(アミロイドーシス)などの臓器に影響を与える全身の病気と捉えており、全人的管理の必要性から内科医が総合的な診断・治療に携わっています。

当院はリウマチ・膠原病疾患の専門クリニックですので、関節の診察や血液検査、レントゲン検査、関節エコー検査を行い、「リウマチかどうか」を総合的に判断し、関節の状態と併せて合併症や副作用などを管理することが可能です。早期診断・早期治療が出来れば関節の破壊や変形の抑制に繋がり、専門的な治療(抗リウマチ薬、免疫抑制薬、生物学的製剤、リハビリテーション)を医師の判断のもと継続して行うことにより、症状がおさまり病気をコントロールできている「寛解」という状態を目指すことができるようになります。

関節リウマチ・膠原病の主な症状例のような自覚症状のある方や健康診断で異常値がでた方はお早めにご相談ください。当院では早期診断・早期治療をお勧めしております。

関節リウマチ・膠原病の主な症状例

関節リウマチや膠原病では下記の症状や異常が多く診られます。

  • 朝のこわばりがある
  • 手が握りにくい
  • 関節の腫れや痛み
  • ペットボトルを開けづらい
  • 靴紐が結びにくい
  • 足指の付け根が痛む
  • 起き上がれないほどの筋肉痛
  • レイノー症状(寒い時の手指の変色)
  • 眼や口の乾燥症状がひどい
  • 夜間腰痛で目が覚め、動いていると楽になる腰痛
  • 血液検査で異常値がでた(リウマチ因子、抗CCP抗体、抗核抗体が陽性)
  • 血縁者にリウマチや膠原病の人がいる

診察の流れ(関節リウマチの場合)

関節リウマチの症状は他の疾患でも見られるものがありますので、症状や血液検査だけで判断することはありません。レントゲンや関節エコー検査の結果を丁寧に分析して診断します。

  • STEP.1

    診察

    まずは、問診・触診を行います。その際に、症状についてもお聞きし、関節の腫れや圧痛をみます。

  • STEP.2

    各種検査

    血液検査・関節レントゲン(骨の変形や骨破壊の確認)・関節エコー検査(早期診断のため滑膜の炎症の確認)・MRI検査

  • STEP.3

    診断

    診察・検査から総合的に診断します。診断結果をもとにライフスタイルも考慮して治療計画について相談します。

  • STEP.4

    治療開始

    診断に沿って、治療を開始します。ご不安なことなどありましたらいつでもご相談ください。治療を始めてからはご都合によってオンライン診療を対面診療と併せてご利用いただけます。

リウマチ・膠原病の主な検査方法と診断

関節リウマチの診断は手足の痛みや腫れだけで判断できません。関節周囲では症状だけでは診断できない、または痛みが出る場合でもリウマチに似たような他の病気がありますので、検査を通して慎重に判断する必要があり、触診に加えて次のような検査を実施しています。

血液検査

関節リウマチかどうかを確実に診断するために、まずは血液検査でリウマチ因子(RF)、抗CCP抗体、抗核抗体、MMP-3などを測定します。血液検査を行うことにより、関節リウマチの可能性を調べるとともに他の病気との鑑別を行うことが可能になります。

画像検査

X線(レントゲン)検査、関節エコ-検査、CT検査、MRI検査などで関節や臓器の状態を確認します。

関節リウマチ・膠原病の治療と治療目標について

関節リウマチの治療法としては基礎療法(日常生活での睡眠・食事・心のケアなどのアドバイス)をベースにしその上に薬物療法を主軸としたリハビリテーション・手術療法・ケアの4本柱があります。当院では、薬物療法を中心に総合的な治療を行っています。まずは経口薬であるメトトレキサートから開始し経過を見ながら、それぞれの症状に適している生物学的製剤やJAK阻害薬、他の抗リウマチ薬の併用などを選択していきます。手術が必要な場合、外科的な評価・処置等が必要な場合には近隣の整形外科クリニック、病院と連携をいたします。

治療の目標は症状がおさまり病気をコントロールできている「寛解」であり、下記の項目を目標に治療をしています。
①関節の炎症を抑えて、痛みや腫れを取り除く
②関節破壊の進行を抑える
③日常生活動作の改善をする

関節リウマチ・膠原病の最新の治療傾向

以前は「治らない病気」と言われることもありましたが、リウマチの治療は日々進化しており、適切な判断と治療を行うことで、健康的な生活を送ることが可能です。関節リウマチの治療目標は炎症を抑える、骨や関節の破壊を抑える、ごく普通の生活ができるようになるということです。
関節リウマチを心配されている方、関節リウマチと診断され症状が続いている方はリウマチ専門医へご相談下さい。

寛解(寛解)とは図のようにリウマチの症状や兆候がほとんど見られなくなり、病気を管理できている状態をいいます。しかし「完治」したわけではないので薬の服用と定期的な検査、生活改善は必要です。

対象疾患一覧

  • 関節リウマチ
  • リウマチ性多発筋痛症
  • シェーグレン症候群
  • 全身性エリテマトーデス
  • 混合性結合組織病
  • 抗リン脂質抗体症候群
  • 全身性強皮症
  • 皮膚筋炎/多発性筋炎
  • 乾癬性関節炎
  • 強直性脊椎炎
  • 反応性脊椎炎
  • 炎症性腸疾患による関節炎
  • SAPHO症候群
  • サルコイドーシス
  • 再発性多発軟骨炎
  • 血管炎症候群
  • 成人スティル病
  • ベーチェット病
  • IgG4 関連疾患
  • リウマチや膠原病による肺合併症
  • 膠原病性間質性肺炎、高尿酸血症(痛風)

関節リウマチ・膠原病の方のリハビリテーションと日常生活改善のご相談

当院は治療の目標を関節の炎症と破壊の進行を抑えた状態で、身体の機能低下がない「寛解」の状態を目指しています。 関節の痛みは日常生活の質(QOL)に影響するだけでなく、生活そのものにも制限を受けることになります。例えば家事や睡眠、旅行、仕事などに影響し作業が遅くなったり、仕事を継続する自信を失ったりする方がいます。

関節の状態を維持しながら日常生活を継続するには、精神的な苦痛が軽減することも治療の継続に重要です。
関節リウマチや膠原病の方の日常生活改善のために治療と併せてリハビリテーション(理学療法)、リウマチケアナースによるご相談も伺います。

よくある質問(FAQ)

リウマチ・膠原病科はどんな時に受診したらいいですか?

膠原病とは難しい言葉ですが、膠原病は全身のありとあらゆるところ(皮膚、関節、筋肉、腱、内臓など)にある「結合組織」といって主に組織と組織の間をつなぎ人の構造を支持する役割を担っている場所に何らかの原因(自己免疫性疾患であれば自分の免疫が自分の身体を攻撃してしまう)で炎症が起こる病気の総称(グループの名前)です。そのなかで代表的な疾患の関節リウマチは日本での患者数は70-80万人で決して珍しい病気ではありません。その他にも様々な疾患があり上記当科の対象の疾患を記載します。

膠原病に共通する症状は、長期に症状が持続(慢性)する方、特に「関節痛」「筋肉痛」、皮膚、粘膜の異常、寒冷刺激でレイノー症状(指先が白色、紫色、赤色など変色する)が多くみられます。整形外科で痛みの原因がわからない、身体のいろいろな内臓(肺や腎)が悪い、原因不明に発熱や全身のだるさが持続している、などの症状がある場合は一度膠原病内科の受診をお勧めします。

オンライン診療をご利用いただけます

通院が身体的に大変な時や、お忙しい方にご利用いただけるオンライン診療を対面診療と組み合わせてご利用いただけます。

SLE患者さんとご家族の方へ

SLE.jp 全身性エリテマトーデスと暮らすヒント。