レイノー現象
レイノー現象とは
レイノー現象とは、寒冷刺激や精神的ストレスなどが誘因となって、一過性血管れん縮が起こり血流を阻害し、手の指や足の指などに色調変化(白⇨紫⇨赤)や冷感、しびれや疼痛が生じる現象です。
原因
1次性 | 特に原因が明らかではない |
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2次性 |
強皮症や混合性結合組織病などの膠原病
甲状腺機能低下症
血液疾患(寒冷凝集素症、クリオグロブリン血症)
閉塞性血栓性血管炎
急性動脈閉塞
椎間板疾患
脳卒中
手根管症候群
悪性腫瘍
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職業性 |
動工具
振動障害
タイピング
ピアノ演奏
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薬剤性 |
エルゴタミン
β遮断薬
シスプラチン
プロプラノロール
イミプラミン
シクロスポリン
ニコチン
コカイン
避妊薬
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生活指導
- 手袋や靴下を着用する(手の指や足の指は2−4指が多い)
- 冬季に車に乗る際には暖房などで温度調節をおこなう
- 夏場でも直接冷房にさらされないようする
- 冷蔵庫の開閉の際に注意する
- 精神的なストレスを抱えないようにする
- 禁煙(細い血管を収縮させるため)
薬物治療
- カルシウム受容体拮抗薬:アムロジピン、ニフェジピン、シルニジピン
- ユベラ錠(トコフェノール):ビタミンEを主成分、末梢血管拡張、(シミやそばかす)(ユベラNはビタミンEにニコチン酸(B群)を結合しておりTG、CHOを減少効果)
※副作用:便秘や下痢 - ユベラ軟膏:ビタミンEとビタミンAを含有、しもやけ、手足の冷え、乾燥した皮膚等、ビタミンAは角化調節の作用ありかかとの乾燥にも効果あり。
- 適応外使用 PGI2:ベラプロストナトリウム(ドルナー、プロサイリン、ケアロード)セロトニン受容体拮抗薬:アンプラーグ
- 漢方薬:当帰四逆加呉茱萸生姜湯(手足の冷え、腰痛、下腹部痛)、当帰芍薬散(冷え、手足むくみ、更年期)桂枝茯苓丸(体力あり、肩こり頭重、のぼせて足冷え)