非結核性抗酸菌症

非結核性抗酸菌症とは?

非結核性抗酸菌症は、抗酸菌というグループの菌のうち、結核やらい菌以外の菌のことをいいます。結核とちがう点は、ヒト-ヒト感染を起こさない(人同士ではうつらない)ということです。

非結核性抗酸菌症のチェック項目

中高年のタバコを吸っていない女性に多く、

  • 咳が長く続く
  • 検診のレントゲンでひっかかった
  • 痰に血がまじる

などで受診をする方が多いです。

非結核性抗酸菌症の診断と治療

胸部画像検査

診断にはCT検査が重要です(当院はCT検査を診察当日に受けることができます)。非結核性抗酸菌症で起こりやすい肺の中でも中葉舌区という部位に特徴的な病変を認めることが多く、陰影の種類からこの病気の可能性を考えます。

細菌学的検査(喀痰検査)

2回以上の異なった痰で培養が陽性となれば診断確定です。 →検査で陽性とならず咳や痰血痰などの症状があり画像診断で疑いが強い場合は気管支鏡検査より詳しく調べる必要があります。

治療

診断がついてもすぐに治療を開始しない場合もあります。症状や画像の変化を見ていくことで治療の適応を見極めます。 治療を行う場合、基本的には3種類の抗生剤(必要な場合は4種類)を組み合わせて行います。年単位の治療継続が必要となります。

日常生活での注意点

感染症の合併に注意が必要です。しっかりした睡眠、バランスの良い食事、運動はもちろんですが肺炎球菌やインフルエンザワクチンなど感染予防も重要です。